of Eretes sticticus
平地の、比較的汚染が進んだ水域でも平気で暮らしているゲンゴロウです。
危機を察すると水面から直接飛び立ったり、ガラス水槽をよじ登ったり、ヴーヴー鳴いたり、大騒ぎです。
折りたたまれた後翅がうっすら透けているのが分かるでしょうか。まるで羽化したてのようです。
ちなみにお尻にくっつける泡はかなりデカく、ほとんど浮力と戦っているような泳ぎ方をします。欲張りなのでしょうか。
お腹はこんなです。お尻の色、これ何色というのでしょうか。どこかで見たことのある色ですが、それがなんだったかよく思い出せません。
目、でかいですね。コガタノもびっくりです。ぎんぎらぎん。
下の写真もそうですが、泳ぐときにはしょっちゅう中肢、または中肢と前肢を前方へ突き出すようにして、せわしなく泳ぎます。
急にターンしたり、旋回したりとやたら動きがすばしっこく、なので僕なんかにはカメラに収めるのがとても難しいです。
田んぼでも、水面をヘビが泳いでいるような波紋を立てて泳ぐのですぐに分かります。
最初にも書きましたが、有機的な汚染には大変強いので透明度がほとんどないようなところにもよく多産します。
それにしたって元気なエビも上手に捕またりするので、視界が悪くても前に伸ばした足を網のようにして、とりあえずめくら滅法作戦でぶつかったものを捕食してみるといったライフスタイルでしょうか。
多産するといっても、翌年はまるで捕れなかったり、去年は捕れなかったところで爆産してたり、まるで毎年集団で移動してるような遊牧民族的気ままさも感じます。なんとなく。
今年(19年前)は都内河川敷の人工池に、成虫から各齢幼虫揃い踏みで多産していて、うちでも増やせるかなと思って楽しみに飼っているのですが、結局幼虫一匹とれません。 ハイイロは何度か挑戦しているのですが、うちでは幼虫がとれたためしがありません。
今年(19年前)は都内河川敷の人工池に、成虫から各齢幼虫揃い踏みで多産していて、うちでも増やせるかなと思って楽しみに飼っているのですが、結局幼虫一匹とれません。 ハイイロは何度か挑戦しているのですが、うちでは幼虫がとれたためしがありません。
飛翔傾向も大変強く、とりあえずなにかあったら飛んでみるくらいの身軽さなので、飼育する際は脱走に充分気をつけましょう。
ハイイロゲンゴロウは都市部でもまだ比較的よく見られるゲンゴロウですが、逆にあまり自然度が高いようなところでは見受けられないような気がします。
脱走に気をつけるだけでなく、水槽や敷くケースの壁面にも気をつけなければなりません。
ハイイロゲンゴロウの吸盤は特に強力なのか、新品のガラス水槽やつるりとしたタッパなどは表面が吸盤と密着しやすいせいか、くっついて離れなくなることがあります。
使い古しのプラケースや少し藻のつきはじめたような水槽でないとこういうふうになってしまうかもしれません。水深の深いところでくっついてしまったら…。
ちなみにこの個体は、たしか撮影後に上から指で押してスライドさせたら無事とれました。
ハイイロゲンゴロウの吸盤は特に強力なのか、新品のガラス水槽やつるりとしたタッパなどは表面が吸盤と密着しやすいせいか、くっついて離れなくなることがあります。
使い古しのプラケースや少し藻のつきはじめたような水槽でないとこういうふうになってしまうかもしれません。水深の深いところでくっついてしまったら…。
ちなみにこの個体は、たしか撮影後に上から指で押してスライドさせたら無事とれました。
ハイイロゲンゴロウ。変わり者。
ちょっと一休み。いやー、苔がひんやり気持ちよかー。
ハイイロゲンゴロウの3齢幼虫。大変に活発です。Cybister属のような待ち伏せ型とは少し違って、自分から動き回ってエサを探して、みつけた獲物にガバッと噛み付きます。
水深が深くても平気で足場も一切いらず、そういうところはマルガタウゲンゴロウの幼虫と似ているかもしれません。
鋭いキバで噛み付きます。自然下では毎年5月くらいから幼虫がみられるようです。多産地では幼虫もわらわらと数多く見受けることができます。
上からみた全景です。泳ぐのもなかなか上手です。まわりに小さく写っている生き物はエサのヨコエビです。
潜って4日目にはすでに蛹になっていました。てっきり土繭かと思って上陸用土は浅くしか敷かなかったのですが、底まで潜ってしまいました。
他の蛹に比べて顔がちっちゃく目が大きく見えます。うーん、なんかアブっぽいっ。
その後3日目に羽化。上翅は常態から半透明がかっていますが、羽化したばかりはより半透明です。右側の後翅を上にしています。
みんなそうですが、羽化したばっかりはツヤツヤで傷ひとつなく、とってもきれいです。
上記で羽化したハイイロゲンゴロウです。逐一元気に飛び立とうとします。足をピーンとしているのはなんなのでしょう。
もしかしたら、飛んでいるときもこうして後足を尾翼代わりに伸ばして、前足と中足を広げてバランスをとっているのかもしれませんね。