of Cybister tripunctatus
はい、これまた頂きものです。コガタノゲンゴロウ、自分じゃこんな貴重なもの捕れません。
もう少しじっくり観察してみないと分かりませんが、動きはとても活発で他のゲンゴロウより警戒心が強いように感じます。来たばっかりだからでしょうか?
明るくするとすぐ姿を隠してしまうので、写真に撮るのが大変でした。
明るくするとすぐ姿を隠してしまうので、写真に撮るのが大変でした。
よくマルコガタノゲンゴロウとコガタノゲンゴロウは比較されますが、一番見分けやすいのはたぶんお腹の色です。
コガタノの方が全然濃いです。お腹が見えないときは後翅側面の黄色いラインを見ても分かりやすいです。
コガタノは刷毛で刷いたようなラインの筋が強く、後ろにいくほどより筋がくっきりと見えます(マルコのページと比べてみてください)。
あとは目が大きいです、コガタノは。アイドル系です。マルコより体系が細身なのもそこら辺に起因しているとかいないとか。
これは南西諸島産ですが、本土産はほとんど捕れないそうです。
マルコもそうですが、数を激減させてしまったものの多くは、水質にデリケートな平野部に生息していたものたちです。
ものかげからそーっとこっちを見ています。フラッシュを焚いて撮りましたが、特にびっくりしませんでした。見ているようで特に見ていないのかもしれません。
お顔がかわいいゲンゴロウはさまになりますね。
お顔がかわいいゲンゴロウはさまになりますね。
おいかけっこ。匂いより、水の揺らぎに敏感なのか、エサをいれなくても水を少しバシャバシャやると、少しして一斉に騒ぎ出します。
コガタノゲンゴロウは活発ですね。
コガタノゲンゴロウは活発ですね。
おいかけっこしすぎで足つってます。いててて。いや、おそうじです。
顔や前足、中足を磨いたら後ろ足のおそうじ。毛状の後ろ足は水中を泳ぐためにもっとも重要な部分なので、常にきれいにしておかなければなりません。
コガタノゲンゴロウの交尾。春の日差しに祝福されながら、未来に希望をつなぎます。
普通は前肢の先についた吸盤でメスをしっかり掴まえるのですが、ことも半ばに安心できるようになると、こうして前肢を離すこともあります。
普通は前肢の先についた吸盤でメスをしっかり掴まえるのですが、ことも半ばに安心できるようになると、こうして前肢を離すこともあります。
Cybister属はみんな、こうやって産卵床となる植物組織の中に卵を産み付けます。
水草のゆりかごに育まれ、体の器官が充分に発達すると孵化して出てきます。写真の植物はタガラシです。
産まれたばかりの1齢幼虫。クロと見分けがつけづらいですが、よく見れば鋸歯はしっかりコガタノです。体長14~15mm。いらさい。
孵化から3日目、体長約17mm。ヨコエビを捕食中のコガタノ1齢。
エサのサシの白さのせいですか?まっ白です。最初はアルビノかと目を剥いたけど、みんなそうなのでたぶん違います。そもそもこういうものなのですか?まさか。
同日3齢に剥けたクロとコガタノです。ほとんど同じエサ(1齢ミズムシ2齢サシ)で育っています。
コガタノ薄いっす。自然界で見たこともないのに育てるから、色の違いごときで怯えることになるのです。
3齢8日目のコガタノゲンゴロウ。色も落ち着いてきました。ほっ。他のCybister属に比べたら見分けはつけやすい印象です。あと数日もしたら上陸。
3齢12日目で、蛹化のため潜り始めました。しばらく見納めです。また後でねー。
柔らかく閉ざされた土中でゆっくり成虫になる準備をします。泥の中は湿度や温度も安定していて、意外に気持ちいいのでしょうか。
'03年、初のコガタノ繁殖はこんな結果です。コガタノゲンゴロウ・繁殖データ。
まだ2匹、蛹室で幼虫のままです。
7/26に上陸、9/19に羽化したコガタノゲンゴロウの♂です。
蛹ケースで不穏なラップ音が断続的に聞こえるので、なにごとかとフタを開けてみると、中で飛びまくっていました。
ブン、ばしっ、ブン、ばしっ。めちゃくちゃ元気。ほぼ2ヶ月なにも食べずにいったいどこからこのエネルギーが出てくるのでしょう。
もはや羽化しないのではとやきもきしていたところだったのでとても嬉しかったです。ようこそいらっしゃい。
もはや羽化しないのではとやきもきしていたところだったのでとても嬉しかったです。ようこそいらっしゃい。