of Hydrophilus bilineatus
泳ぎのヘタさは抜群です。心配が勢いあまって愛着に変わる瞬間をあなたは体験したでしょうか?ぜひ体験してください。きゅんきゅんです。
和名は残念すぎます。
和名は残念すぎます。
たぶんうちに来たばかりのときに撮影した写真です。
ガムシと比べて体形にやや特徴があるのが分かるでしょうか。口から吸ったら、ひゅるんっ、とはいってきてしまいそうなフォルムですね(笑)。
体長や後胸腹板の突起以外でも見分けのポイントとなります。
体長や後胸腹板の突起以外でも見分けのポイントとなります。
ガムシのガ(牙)たる所の突起です。後胸腹板から後基節にかけて、体の中心を縦にひた走る勢いのようなものがあり、その勢いは後基節から飛び出して腹部の上で棘になっています。
小さな銀河鉄道999が、ここから宇宙へ向かって飛び立っていくのでしょう(ぜひ)。
コガタガムシは特に長く、このようになっています。
小さな銀河鉄道999が、ここから宇宙へ向かって飛び立っていくのでしょう(ぜひ)。
コガタガムシは特に長く、このようになっています。
5月のある日にこっそりつくられました。ガムシのそれより気持ち小さく、避雷針のようなにょっきりは気持ち長いです。このにょっきりを切ったり水に沈めてしまうとどうなってしまうのでしょう。
まー、なにしろコガタガムシの卵のうです。
まー、なにしろコガタガムシの卵のうです。
水温約23~25度で1週間。とうとう最初の一匹がにょっきりと顔を出しました。外は安全かな?様子を伺います。
安全だと分かると、そのうちだんだんと他のも出てきます。わくわくと、どきどき。この卵塊には全部で50匹ちょうどがはいっていました。
産まれたばかりの1齢幼虫です。透け透けですね。これからいっぱい食べていきます。マスは1辺が5mm。
1.5cmの1齢中期。ガムシの幼虫をそのまんまちっちゃくしたようなかたちで、やはり主食は巻貝です。
産まれてちょうど1週間目。2cm弱。そろそろ剥けそうです。剥ける前後は貝を食べません。
剥けました。2齢です。ブサイクです。かわいいです。どっちなんでしょう。はざまが目を離せません。
そんな顔のアップ。8時間後の写真(右)では、だいぶ色がついてきました。顔の美醜はともかくとして、逞しくなりました。
2.5cmの2齢中期。貝がちっちゃすぎると効率悪いし、おっきずきると持ち上げられなかったりと、なにかと面倒です。面倒ですけど。
自然界だったら自分で取捨選択するんでしょうが、飼育下ではこっちである程度サイズを見繕ってあげないとですね。
――コガタガムシの脱皮過程――自然界だったら自分で取捨選択するんでしょうが、飼育下ではこっちである程度サイズを見繕ってあげないとですね。
2齢から3齢になるところです。だいたい10~20秒間隔で撮りました。所要時間は3分くらいでしょうか。脱皮中はとても無防備で、呼吸器も水面に出せないので、できるだけ早く終わらせます。
剥けて数時間経過したコガタガムシの3齢。だいぶたくましくなってきました。ブサイクさの中にも貫禄が漂います。どすこいっ(なんとなく)。
キュッキュ言いながら、みんなでシジミを食べています。飼育下で、巻貝があんまりないときのつなぎにしています。水がすぐに汚れるので、食事が終わったらすぐに撤収です。
なんだかんだとふっくり肥やして6センチ近くになったら、そろそろ上陸です。孵化から約3週間。
他に比べて上陸のタイミングは特にシビアではなく、上陸準備完了期から溺死までのあいだは相当融通が効きそうな印象でした。
強制上陸前の1~2日は捕食量がグッと減りましたが、上陸させないならさせないなりに、食べずにそわそわと動き回るよりも動かず静かに頃合を見計らって、代謝を遅らせて前蛹化に向けた体内変化を抑えている(?)ような印象でした。
そのせいもあってか、上陸失敗はなし、孵化より22日目にまとめて6匹上陸、27日目にまとめて3匹上陸。
そのせいもあってか、上陸失敗はなし、孵化より22日目にまとめて6匹上陸、27日目にまとめて3匹上陸。
一匹目は孵化からの総日数は54日となる。ガムシよりコガタなのに日数は多めか。それでもたしか2年前はもう少し早く羽化したはずなので、なんとも訝しめ。
心配になって後続を掘り返すもまだ悉く前蛹だったりして、生き物は難しいなあ、などと何十回目かの感嘆。
新成虫を背中側と腹面側から。
かわいいですね。うれしいですね。過去のアーカイブ画像からたまたま見つけました。たぶん上記と同じ個体です。
かわいいですね。うれしいですね。過去のアーカイブ画像からたまたま見つけました。たぶん上記と同じ個体です。